写真との出会いのお話です。幼少期から機械ものが大好きでしたが、ある写真がきっかけで写真にのめり込んでしまったのです。
蒸気機関車の写真
もう50年前になりますが中学生1年生の時にクラスメイトが撮った写真を見たのが写真との出会いです。それは黒い煙を吐きながら走るSL「蒸気機関車」の写真だったんです。その当時はSLを写真で撮るのがブームだったんです。
自分は実物の蒸気機関車を見たこともないのにその写真から蒸気機関車が目の前を力強く走る様子が感じられたんですね。写真の力って凄い!て感じた瞬間でした。
フィルムカメラの時代
感動した私は父親のカメラを借りて自分で写真を撮るようになりました。当時はもちろんビデオカメラもデジタルカメラもないフィルムカメラの時代です。
35mmフィルムやブローニーフィルム(幅61.5mmのフィルムです)を使っていろいろな写真を撮りました。ただし一眼レフカメラではなくファミリー用のコンパクトな固定焦点のカメラと蛇腹がついた古い中盤カメラでした。
カラー写真はありましたが中学生にとってはカラー写真はフィルムもプリントも値段が高いのでほとんどモノクロ写真で撮っていました。カラーよりもむしろ白黒の世界のほうが楽しかったのを覚えています。
それでもたくさん撮るとプリント代が払えないのでネガの現像だけして一番良さそうなものだけを選んでプリントしていました。
一眼レフカメラ
クラスメイトはその当時から一眼レフカメラを使っていて良く触らせてもらっていました。SLを遠くから撮るには望遠レンズのついた一眼レフカメラじゃないと出来なかったんです。一眼レフカメラのシャッターの音が大好きでした。
どうしても一眼レフカメラが欲しくて父親に頼んで13歳の誕生日に一眼レフカメラを買ってもらいました。父親も旅行で写真を撮るのが大好きだったのでうれしかったようです。それからはもう毎日一眼レフカメラで写真を撮っていました。
高校の写真部
高校生になると写真部に入って自分でフィルムの現像や写真を大きくプリントするようになりました。自分の部屋を暗室に改造してバイトで引き伸ばし機を買って写真を大きくプリントするようになりました。
毎日のように学校中で写真を撮っていて体育祭や修学旅行では写真を何百枚と撮ってあとで注文を受け付けて販売していました。
大学でカラー写真サークル
そして大学ではカラー写真サークルに入ってカラー写真をポスターくらい大きくプリントするようになりました。カラー写真を自分で現像できるようになってから今度は写真の色彩の美しさに感動しました。
カラー写真の魅力におぼれてサークルの現像室で朝まで寝ないで何枚も写真を焼いては授業中に寝ていた時代でした。
デジタルカメラの時代
あれから40年が経ち今ではデジタルカメラとなって現像することもなく大きなカラーモニターで写真をいつでも見れるようになりました。もちろんプリントも大きく印刷ができて写真の加工も自由自在です。
そして何よりフィルムと違って何枚写真を撮ってもお金がかからないという素晴らしい時代になりました。
写真は楽しい
でもどんなに時代が変わってもカメラが進化しても写真は変わりません。自分がその時に見て感動した瞬間を記録してその写真を見た人にその感動を伝えることができるんです。
自分の撮った写真って50年たってもその時の感動が刻まれているんです。だから写真って楽しいんです。